日常の世間話的なことを、極めて個人的偏見で、つれづれなるままに書き連ねたエッセイ的雑記帳。
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■ガンバレッて言ってやる〜■
2003/03

 新聞に載ってしまった。母校の中学校での催しで、社会で活躍するOBを招き、卒業を目前にした中3の諸君に自分の職業体験や人生観を語る…という内容の講演会が企画され、各クラスに1名、合計7人のOBが招かれた。そのうちの1人が私だったのである。事のきっかけは、高校の先輩からの電話だった。偶然にもその先輩K氏は、私の母校の中学校で美術の先生をしていた。「あのさぁ〜キミ、U中のOBやったよなぁ?今度生徒の前で話をしてやって欲しいねんけど、来てくれるぅ?」…ひょえ〜。。。そんなワケで中学生に『ガンバレッ』って言うハメに。でも、日頃人前で話すのは慣れっこなので、ふたつ返事に引き受けてしまった。それからが大変。かつて非常勤として高校の教壇に立っていたものの、もう5年も昔のことだし、だいたい美術の授業ってのは実技中心だから、50分しゃべり通すってなことは、まァ滅多にないし。いくら人前でしゃべり慣れているからって、ちゃんと間がもつんかいな…、それに果たして生徒の集中力がどこまで付いてくるか…。自分が中学生の頃といえば、校内暴力まっさかりの時代、あの頃のように生徒が暴れ出したりしたら、しばいてもいいものなのか?教壇に立っていた当時も、別に文部省(現在の文部科学省)なんか全く無視していたし、学校現場として相応しくない発言をしてしまって、校長を「アワアワ」言わせてしまったらどうしよう。ウケを狙ったらねらったで、ダダすべりしてしまったらどうしよう(実はこれが一番痛い)。。。不安は後を断たない。とりあえず、伝えたい要点を箇条書きにまとめ、生徒の目を飽きさせないように、板書で済みそうなコトバもカラフルなフリップにまとめ、万全の体勢で当日を迎えるに至った。担当の先生に誘導されていざ、クラスルームへ…。一歩足を踏み入れるや、意外にも生徒達から拍手が巻き起こった。その瞬間、私はすべての心配から解放された。もちろん講演は爆笑に次ぐ爆笑。時間もなんとかピタリと納まり、途中いささか軌道は外れ気味だったものの、伝えたいと思っていたことは何とか言えた。細々とした反省点はあるものの、爽やかな達成感に包まれ、母校を後にした。後日、生徒から感謝のお便りが、担任を通して取りまとめられ、私の手元に届けられた。読後の私の感想。「若い子もまだまだ捨てたもんじゃないよね」おそらくは、学校行事の一環として、半強制的に書かされた便りではあろうが、私の話した内容の細かなディテールまで記憶している子や、自分の将来の夢を具体的に書いている子もいて、正直驚いた。自分は基本的に「人間に係わるのは苦手」と思っているのだが、こういう小さな感動を得ると何故か「もっとこの子達と係わってみたい」と思ってしまうのが不思議である。ぶっちゃけ『金八先生』が苦手だ。でも、自分が係わることで、誰かが元気になってくれるのって、なんだかウレシイ。かつて教壇に立っていた時、自分にとって授業は「ライブ」、教壇は「ステージ」だった。またいつか、どこかの教室で「ライブ」をやるかも知れないなぁ〜。そんときゃヨロシク、ベイベー!


新聞に載ると、ワイドショーのテロップみたいに実年齢が公表されるのは、いかがなものか。
ま、いつも隠してないから、どうだってエエねんけどね。